永年にわたる資金調達コンサルティングの豊富な体験を基に、資金調達のイロハから、高度なノウハウまで、資金調達に関連する情報満載のブログです。
別に運営する「思うように資金調達ができない方へ」のデーターベース的なブログでもあります。
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運転資金の調達を目的とする無担保融資のコンサルティングの現場から、日常、気のついたことや、ぜひお伝えしたいことを書いていきたいと思います。
書く内容は、融資を希望しているのに上手く調達できない社長の勘違いや錯覚に焦点をあてて、大体次のような内容でいきたいと思います。 ・融資は100%決算書で決まる ・固定資産に対する認識違い(自己資本比率は最重要ポイント) ・粉飾決算について ・公的資金の調達について ・新規事業の調達について ・資金調達コンサルタントについて などなど 【社長の錯覚 融資は決算書で100%決まる①】 銀行の貸し渋りや貸し剥がし、あるいは銀行からの一方的な金利アップの要請など、銀行に対する風評はすこぶる悪く、実際このような要請の結果倒産に至るようなケースが増えていることはご存知の通りです。 話は飛びますが、お客様から融資のサポートをする時に、財務諸表、商業登記簿謄本、事業内容の概要のようなものをお預りするのですが、実は財務諸表を拝見しただけで、私どもの段階でも融資のサポートが可能かどうか、また融資額、金利水準、融資期間など条件まで、ほぼ80%の確率で分かります。 以上2つの話は無関係なようで実は同じことを示しており、このことに無担保融資調達を可能とする大きなヒントが隠されています。 以前は支店長とじっこんであるからとか、社長の人柄か良いからとか、仕事熱心であるとか、銀行から依頼される預金などへの協力度が高いからとか、このようなことが融資を受ける場合、本質ではないが、けっこう大切であると思われていたのではないかと思われます。 事実私も以前、多額の融資を某都市銀行から受けて事業をやっていたときは、財務内容はもちろんですが、やはり大切に考えていました。 ところがこのような情緒的で標準化できない基準が融資の可否に影響を与えたため、銀行の支店によって、あるいは担当者によって、融資の審査基準が非常にあいまいになり、このことも銀行が多額の不良債権を持つことになった原因の一つではなかったかと思います。 この反省から金融庁も融資の基準や、融資が正常債権かそうでないかなどの厳密なガイドラインを設け、このガイドラインによって銀行が運営されるよう指導していると思います。 このようなことから、無担保融資を受ける新規取引の場合も、社長の人柄や今後の事業内容よりは、直前3期の財務内容による会社の格付けが全てと思っていただいて良いと思います。 もちろんこれ以外にも、会社と役員の過去の金融上のトラブルとか、粉飾決算をしているかどうかなどのチェックはされますし、もちろん所得税や消費税の滞納があると100%融資はだめ(一部銀行では所得税の滞納については状況によって大丈夫な場合があります)なのですが、その他所在地の変更や代表者の変更状況なども影響がありますが、とにかく財務内容が100%です。 ですから最初に述べた、貸し渋りや貸し剥がし問題と融資の可否や条件が我々にも分かる現象は、財務内容をもとにした格付けによって、融資の全てのことが決まるから起きる理由なのです。 格付けが落ちたから貸し渋りや貸し剥がしが起こりますし、金利を上げられたり、また新規融資の場合は融資額やその他条件も格付けで決まります。 じゃどのような財務内容であれば良い格付けがつくのかどうか、事業パートナーの都市銀行の元支店長の話や私のコンサルティング事業の経験からお話できることを次回は書きたいと思います。 また良ければ覗いてください。失礼します。 ★05年2月の記事 PR |
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プロフィール
私は資金調達コンサルティングをコア事業にした会社を、事業パートナーの都市銀行出身の元銀行マンと経営しています。
私の前職は不動賃貸業や不動産開発業の会社のオーナーで、バルブ期にはピークで約500億円の借入金があり、この処理にあたって修羅場もくぐり、この時の経験から銀行被害の方へのサポートをするようになり、このことが高じて、現在の中小企業や個人の方々の資金調達のお手伝いの仕事を始め、現在に至っています。
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