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永年にわたる資金調達コンサルティングの豊富な体験を基に、資金調達のイロハから、高度なノウハウまで、資金調達に関連する情報満載のブログです。 別に運営する「思うように資金調達ができない方へ」のデーターベース的なブログでもあります。
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ここ数年都市銀行が中小企業に対して、無担保ローンを積極的にサービスするようになったのは、大変良いことと思います。
三井住友、UFJ、みずほ、東京三菱の順に順次導入されてきました。

銀行にもよりますが、債務超過でなく、3期分の決算書を提出でき、納税を完納していて、代表者など役員に金融上のトラブルがなく、取り扱う銀行の支店や部署の近隣に所在する企業に対しては、概ね月商の1~2ヶ月を融資するようになったわけですが、この良い傾向を逆手にとる悪徳の輩も多く、税務署の受印のある税務申告書からBS、PL、勘定科目明細まで全てを作り直すような会社、あるいはこれをサポートするコンサルタントまで現れ、けっこう銀行の間では問題になっています。

弊社にも、残念なことですが、相当数の粉飾決算案件が紹介されてきたことがあります。
もちろん私どもでも怪しいと思う案件については、チェックしお断りしていますが、我々のチェックをパスして銀行に打診したこともあり、本当に残念なことですが、融資後粉飾の分かったケースも数社あります。

今までの経験では、我々のチェックを掻い潜っても、銀行のチェックで99%見抜かれていますし、融資後1年以内に指摘され、未来永劫銀行取引が難しくなって倒産した会社も多数見てきています。

絶対に粉飾決算はしないことです。社長の方々は資金繰りが厳しくなったり、ビジネスチャンスが大きい新規事業を目の当たりにすると、後先を考えず、粉飾決算の誘惑に負けるのでしょうが、よほど無能な銀行の担当者か、業務に対するモチベーションの下がった担当者でない限りは100%チェックできています。
上記数件融資後に粉飾の分かった案件を取り扱ったのは、名前は出せませんが、特定の銀行の特定の担当者の時のもので、以前のように何が何でも中小企業への無担保ローンの残高を増やさないといけないような状況下は別として、そこそこ無担保ローンの残高も増えた現状では、以前にも増して厳しい審査がなされていますので、粉飾決算で融資を取り込むことは、ほぼできないとお考えいただきたいと思います。

粉飾している決算書の多くは、大体の場合売上高を増額しています。ただ流動資産の部が異常なスタイルになることが多く、消費税の申告書との照合をすると、ほとんどの場合は売上のかさ上げを発見できます。他にもいろいろチェックの方法があるのですが、これを参考に粉飾の参考にされる懸念がありますので、詳細は止しておきますが、詐欺罪が適用される法律違反でもありますし、ともかく融資を成功できる可能性よりも、未来を失う危険性のほうが圧倒的に高いので、絶対に粉飾決算はお止めいただきたいと思っています。

債務超過であっても、ある都銀は、税理士のチェックシートなどを添付することを条件に案件によっては融資をするサービスをしていますし、税金の未納があっても、消費税の未納はだめですが、所得税の未納であれば、案件によっては融資につながることもあります。

以上のことから、リスクが非常に大きい粉飾決算には絶対に手を出さないで下さい。資金調達の方法はけっこういろいろありますので、コンサルタントなどにご相談されたり、研究されたら良い方法が見つかると思います。
★05年2月の記事
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プロフィール
私は資金調達コンサルティングをコア事業にした会社を、事業パートナーの都市銀行出身の元銀行マンと経営しています。 私の前職は不動賃貸業や不動産開発業の会社のオーナーで、バルブ期にはピークで約500億円の借入金があり、この処理にあたって修羅場もくぐり、この時の経験から銀行被害の方へのサポートをするようになり、このことが高じて、現在の中小企業や個人の方々の資金調達のお手伝いの仕事を始め、現在に至っています。
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