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永年にわたる資金調達コンサルティングの豊富な体験を基に、資金調達のイロハから、高度なノウハウまで、資金調達に関連する情報満載のブログです。 別に運営する「思うように資金調達ができない方へ」のデーターベース的なブログでもあります。
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今日は、「入金になるまで融資はどうなるか分からない」と言う、
あたり前の話ですが、よく勘違いされることの多い問題についてです。
 
当たり前ではないかと思われるかも知れませんが、
この当たり前のことを勘違いして大変なことになったお客様はとても多いです。
なんと言ってもこのような例の多いのは銀行で、
銀行が約束をした融資を中止したため、大変な体験をした方は、
読者の方の中にも多いのではないでしょうか。

実は私も不動産の貸ビル業をやっていた時に、
建築代金の融資を約束をしていた(・・・と勘違いをしていたのです。)と思っていたのに、
融資を実行してくれないことがありました。

ところが、私の件も、お客様皆様の件でも、銀行は道義的には問題があっても、
契約上は融資の約束なんてしていないんですね。

正式契約をした後でも、何らかの問題点が出て融資が実行されなくても、契約上は全く問題はないようになっていますので、残念ながら、損害賠償請求などをしても成立しないようになっています。

私も銀行被害の会のようなものをやっていた時がありましたが、残念ながら、融資約束違反で銀行から損害賠償を取ったケースを、私は知りません。
 
それにお客様のケースも、私のケースも、冷静に見ると、そのケースのほとんどが、
融資契約締結前の段階に起こっていることがほとんどですし、
それも文書で証明できる場合も皆無でして、
行員が社交辞令的な口約束を破ったレベルに過ぎない場合がほとんどだと思います。

皆様はこのような勘違いはなさらないと思いますが、
私も今の仕事につく前は、銀行と密接に取引をしていたこともあって、
まさか銀行が明確にやると言った融資を、
直前に(当日キャンセルもありました)断わってくるなんてことは思わない、
恥ずかしい限りですが、大甘な経営者でした。

でも私のような大甘な社長はけっこういらっしゃって、ドタキャンを一度でも体験する前は、
多くの方が銀行がまさか、まさか・・・。と言うのが現状ではないでしょうか。

今の仕事になってからお目にかかったお客様のケースでも、
正式契約後のキャンセルはラッキーにも1件もありませんが、
正式契約の当日や契約の前日のケースなら、覚えきれないほど件数があります。

融資額と融資期間、金利など条件の提示があったからといって、
銀行が融資をすると決定したのでは決してないということを、肝に銘じていただきたいと思います。
このような段階は、正式な稟議を上げる前の準備期間というのが正しい認識で、
私もそうでしたが、なんとなく安心もしますし、
対応してくれた行員の印象から、融資が決まったと勘違いをしてしまっているのが現実だと思います。

予定していた融資が実行されない場合、その資金が手形決済であった場合などは、間違いなくピンチです。

「業態によっては、
手形の不渡り情報なんてどうってことはない」ということが書かれている書籍もありますが、
このことは比較の問題で、高利の危険極まりないところから資金調達をして手形を決済するよりも、
一回の不渡りなら、まだリスクが少ないと言う意味で、
手形や小切手の不渡りは出さない方が良いに決まっています。

ですから、手形決済など、
本当に先延ばしが困難(もちろんジャンプなどいろいろ方法はありますが)と思われる場合は、
絶対に一金融機関のみの融資に頼ることは止めるべきです。

そんなことをやっていると、調達コストがかかってもったいないと言うお客様も多いのですが、
財務内容が極めて優良である場合はいざ知らず、
普通レベルの財務内容の会社の場合で、先延ばしのできない資金のための調達の場合は、
次善の策を絶対に準備する必要があります。

いろいろな原因があったと思いますが、
バブル崩壊で多額の不良債権を持ってしまった銀行の重要な一つの原因が、
顧客への与信を非常に情緒的に判断していたいう反省から、
現在はどの行員が審査しても、そんなにぶれない数字的な審査体系になっているので、
どんなに担当の行員がやる気を見せていても、大きな懸念材料が一つ出ることで、
融資が行われないようなシステムになっていますから、
余計に「入金があるまで融資は行われない可能性があると」ご認識いただきたいと思っています。
 
 
アドバイス  
銀行融資に限らず、ノンバンクの融資でも、NGになる要素が一つでも見つかると、
融資は実行されないので、どんなに銀行やノンバンクの担当者が100%Okのようなことを言っていても、
NGなる可能性はあるので、入金があるまで油断は禁物です。
 
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プロフィール
私は資金調達コンサルティングをコア事業にした会社を、事業パートナーの都市銀行出身の元銀行マンと経営しています。 私の前職は不動賃貸業や不動産開発業の会社のオーナーで、バルブ期にはピークで約500億円の借入金があり、この処理にあたって修羅場もくぐり、この時の経験から銀行被害の方へのサポートをするようになり、このことが高じて、現在の中小企業や個人の方々の資金調達のお手伝いの仕事を始め、現在に至っています。
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