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永年にわたる資金調達コンサルティングの豊富な体験を基に、資金調達のイロハから、高度なノウハウまで、資金調達に関連する情報満載のブログです。 別に運営する「思うように資金調達ができない方へ」のデーターベース的なブログでもあります。
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銀行融資に限って言えば、融資を申し込む時の資料は、最低限次のものが必要です。
・直前2期~3期の税務申告書(決算書含む)
・商業登記簿謄本
・会社の内容は事業内容の分かる簡単な資料
そして、できれば資金繰表があれば当面良いと思います。

それから次に準備しておいた方が良い資料は次の通りです。
①他の金融機関から融資を受けている場合は、毎月の返済支払い明細のコピー
②所有不動産の固定資産評価証明書のコピー
③登録免許などが必要な事業。
 あるいは、代理店契約や知的所有権使用契約などに基づく事業の場合は、
 その免許、契約の存在を証明する書類のコピー
④銀行口座の出入りが分かる通帳などのコピー
⑤消費税の申告書のコピー
⑥事務所、店舗などの賃貸借契約書のコピー
⑦資金使途が機械設備や店舗などを開設する資金の場合は、投資する詳細の分かる見積書やパンフレット
⑧不動産を購入するような場合、購入予定の物件の謄本、住居地図、固定資産評価証明書など
⑨会社の印鑑証明書 銀行によっては申し込み時に必要
⑩代表者個人を証明する運転免許証など  

そして、申し込む融資の資金使途によって必要な資料も変わってきますが、
必ずと言ってよいくらい説明や資料の提出を求められるのが、
次の3点についての説明と資料提出です。
①会社のスタートから現況のアウトラインが分かる資料
②今後の事業計画とその見通しについての資料
③資金繰り表

①と②について
おおよそ下記のようなポイントを中心に、とにもかくにもシンプルで簡潔にまとめることが大切です。
もちろん説明も同様で、簡潔で分かりやすいことが、
自分の会社の事業や将来性そして融資の必要性を銀行に十分に理解してもらう重要なポイントです。

・創業の動機、理由・・・事業のコンセプト
・起業⇒現在までの、沿革と現在の事業内容と状況
・会社の同業他社に対する「強み」と「弱み」
 「強み」・・・他社との差別化ポイントとその理由。そして今後の強化策
 「弱み」・・・解消への具体的な対策
・今後の事業計画と計画実現への具体的方策、そしてそのリスク分析
・マーケットの現状と将来

ともかく困るのは次のような資料です。

・すごいページ数の事業計画書⇒長時間の説明
・評論家の書いたようなマーケット分析などに重点を置いた資料⇒審査に必要な説明が不十分

私自身もよく経験するのですが、お客様と初めて会った時に、
2時間も3時間も長時間にわたって説明される方がいらっしゃいます。
しかし、何をしたいのかが良く分からないことがよくありますし、
忌憚なく言って、社長の能力を疑ってしまいます。
自分のやる事業について、5分ぐらいで相手に分からせることができない社長なんか、
極端に言えば失格です。

一番」まずいのは、会社や会社の事業計画のことよりも、
業界の分析やマーケット予測、あるいはその背景となる社会状況の解説と展望、
極端な場合は商材やサービスの理論的説明を、本当に長く長くする人がいますが、
これはKYで心象を悪くします。
資料も手提げ袋一杯の分量で、官報や雑誌の切り抜き、ビデオなど、
次から次へと資料を出して説明いただくのですが、
このような場合は、失礼ながらこの社長は馬鹿じゃないかと思ってしまいます。

たぶん銀行の担当者は、私同様時間的な制約があると思うし、
より多くの会社と面談することも多いと思いますので、
よほど銀行にとっての(行員にとっても)ビジネスチャンスを感じないと、
「参ったな」と言うのが本音だと思います。

現在、銀行は店舗の数も行員の数も減らして効率化を図っており、
行員一人が担当する顧客数は以前に比べて激増しているように思います。

弊社がお付き合いをしている、
某都市銀行の東京港区の某融資セクションの担当者に顧客数を聞いたところ、
「新規の顧客開拓など物理的にできるわけがないな」という印象を持ったことがあります。
このことは銀行の都合であって顧客の考えることではないと思われる方もいらっしゃるでしょうが、
現実的にこのような状況の銀行から融資を受けるのですから、
この現実も容認するしかない訳で、できるだけ短時間に簡潔で分かりやすい説明をし、
資料もシンプルかつ分かりやすいものでないと、
行員は理解しようとしないと言うことを理解することは大切です。

ですから弊社では
①会社のスタートから現況のアウトラインが分かる資料
②今後の事業計画とその見通しについての資料
についての資料は合計で最大A4で3枚、できれば2枚にまとめてもらうよう様、アドバイスしています。

③について
資金繰り表は、必ず要求されますので、できれば希望する融資期間のものと、
これから1年間のものの二種類を、シンプルで分かりやすい表にまとめるようにしてもらっています。
資金繰り表はあくまでも資金繰り表ですから、過去の経理資料のように詳細である必要はありません。
むしろ注意したいポイントは、
計算違いや論理矛盾を起こす表だけは作成しないようにしていただきたいことです。
財務資料同様、単純な計算ミスなどが全ての信頼感を損ねてしまいます。
また手書きの資金繰り表はNGなので、必ずPCを使って作成してください。
もちろん銀行指定のフォームに記入する場合は手書きでも良いと思います。
 
アドバイス  
シンプルかつ分かりやすい資料であることが一番大切です。
そもそも、シンプルに自分の会社や事業を説明できないなんて言うことは、
よく考え抜いていないか、まとめる能力のない証拠で、
これだけでも融資をする方から言えばNGです。
 
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プロフィール
私は資金調達コンサルティングをコア事業にした会社を、事業パートナーの都市銀行出身の元銀行マンと経営しています。 私の前職は不動賃貸業や不動産開発業の会社のオーナーで、バルブ期にはピークで約500億円の借入金があり、この処理にあたって修羅場もくぐり、この時の経験から銀行被害の方へのサポートをするようになり、このことが高じて、現在の中小企業や個人の方々の資金調達のお手伝いの仕事を始め、現在に至っています。
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